
マンションなどの集合住宅では、周囲との間でのトラブルを避け、快適に過ごすためにも、騒音への対策を行っておくと安心です。
特に賃貸の物件では大掛かりな施工などは難しいため、対策の方法が限られることもあるでしょう。
そこで、賃貸物件でも気軽に利用しやすい防音対策のためのグッズとして挙げられるもののひとつが、防音シートです。
今回は防音シートは実際に防音対策として効果があるのか、その選び方や注意点も含めてご紹介していきます。
1. 防音シートとは?その役割と効果
防音シートは、「室内から外への音漏れ」と「外からの室内への騒音」の両方を防ぐ役目を持つ、シート状の防音グッズです。
素材やタイプなども製品によって様々で、工事現場や産業用などで使用されているものもありますが、中には自宅の壁に貼り付けるだけで使用できるものもあるため、賃貸物件でも手軽に試しやすい防音対策のひとつと言えるでしょう。
1-1. 遮音シート・吸音シートとの違い
防音シートを調べると、「遮音シート」や「吸音シート」といった製品が見られることもあるのではないでしょうか。
「遮音」「吸音」は、それぞれ以下のような効果を指しています。
遮音 | 音を反射させることで透過を防ぐ |
吸音 | 熱エネルギーに変換し、吸収することで反響する音を軽減する |
遮音シートや吸音シートは上記のような効果を持つシートですが、遮音シートは音が跳ね返る分内部で音が響いてしまうというデメリットがあったり、吸音シートは反響する音を軽減するものであるため、音を弱くすることはできても音の透過そのものを防ぎにくいことがあったりと、どちらかだけでは快適な環境を作りにくいでしょう。
防音シートは基本的に「遮音」「吸音」両方の効果を持っていることが多く、それによって効果的に防音対策が可能になります。
2. 防音シートの選び方
防音シートは素材やタイプも様々です。
製品によって防音性能にも違いがあるため、用途や使う場所、また設置の方法など、様々な観点から合ったものを選ぶ必要があります。
2-1. 防音シートの種類
防音シートには、
・シールタイプ
・フェルトタイプ
・突っ張り棒タイプ
など、様々な種類があります。
両面テープなどで貼り付けるだけで設置できるシールタイプや、軽くて扱いやすいフェルト製のものなどは、初心者でも設置しやすいというメリットがあります。
ですが、シートを壁に固定するためにテープを直接貼らなければならなかったり、ピンを使用しなければならないものも多いため、賃貸物件では壁紙を傷つけてしまう可能性もあるでしょう。
厚めのシート・パネルを突っ張り棒で固定する突っ張り棒タイプは、壁を傷つけることがなく賃貸物件でも気軽に利用しやすいですね。
2-2. 用途・場所によって選択しよう
例えば、隣室など壁越しの生活音の対策を行いたい方、窓からの交通音などを対策したい方、ペットの鳴き声の対策をしたい方……など、なぜ防音対策を行いたいのか、その用途によっても必要とする性能や設置場所は異なります。
例えば、採光も同時に叶えられる透明な窓用の防音シートや、動物を飼っている方でも安心して利用できるような耐久性が高く清掃しやすいものなど、製品によって特徴も様々あるため、用途に合わせて探してみると良いでしょう。
また、薄手の軽いシートは扱いやすいですが、厚手のものよりもやはり防音性能は低い傾向にありますので、素材や厚みもバランスを見て検討する必要があります。
3. 防音シートの注意点
遮音・吸音効果を兼ね備えた製品であれば賃貸物件でも効果的に防音対策が可能な防音シートですが、それだけで十分な防音ができるとは限らず、次のように注意しなければならないこともあります。
3-1. 防ぎやすい音・防ぎにくい音がある
防音シートで防ぎやすいのは、比較的高音域で、「空気伝播音」と呼ばれるような空気中を伝わるような音です。
例えば、女性や子供の話し、鳥のような高い動物の鳴き声などですね。
対して、工事の音やピアノ・ドラムなど楽器の打鍵音、子どもの足音など、比較的低音で物体を伝わって届くような、振動を伴う「固体伝播音」は防ぎにくいとされています。
3-2. 振動の対策にはあまり効果がない
前述のように、防音シートは振動対策には適しておらず、振動により発生する音を防ぎたい場合には、別の対策が必要になります。
特に足音などはトラブルの原因となることも多いため、しっかりと対策しておきたいところですね。
賃貸物件で階下への足音や家電の振動音が気になる場合には、振動が床などから伝わるのを防ぐ防振効果のある防振シート・防振マットなどを組み合わせて使用するのがおすすめです。
4. 賃貸物件でできる防音シート以外の防音対策
賃貸物件でも可能な防音対策としては、防音シート以外にも以下のような方法があります。
4-1. 家具の配置を変える
最も気軽にできる方法とも言えるのが、家具の配置を変えることですね。
音が伝わる壁面に背の高い本棚や中身を詰め込んだ収納棚などを置けば、音をある程度遮ることができます。
壁から少し離して空気の層を作ることで、より効果が高まるでしょう。
また、テレビなど音を発する家電は、壁際への設置を避けるというのも周囲への配慮として効果的です。
4-2. 防音テープ
窓から外へと漏れる室内の音や、窓から入る近所の騒音や交通音などを防ぐグッズとして、防音テープがあります。
防音テープで窓の隙間を塞ぐことで音漏れを防ぐことができますが、賃貸物件では退去時にはがす必要がありますので、防音シートと同様跡が残らないよう注意しましょう。
4-3. 防音カーテン・マットなどを設置する
振動音が気になる床への対策には、防音シートだけでなく、振動を防ぐことのできる防振マットが必要であることもご紹介しました。
床であれば防振マットが有効である、といったように、防音対策グッズはシート以外にも多くあります。
代表的なものが、窓からの騒音対策に防音テープとともに併用してほしい防音カーテンです。
防音カーテンは遮音や吸音の加工が施された生地でできているため、通常のカーテンのように設置するだけで、窓の気密性を高めつつ防音効果が期待できるでしょう。
5. 防振・防音環境の整った暮らしは防音賃貸マンション「サウンドプルーフ」で!
防音シートなど、賃貸物件でも様々な対策を行うことは可能です。
周囲とトラブルにならないためにも、防音に関しては意識しておくと良いでしょう。
しかし、様々な対策を行っても、大掛かりな施工のできない賃貸物件では完全な防音は難しいのも事実です。
そこでおすすめなのが、防音マンション賃貸「サウンドプルーフ®」です。
「音楽や映画など趣味を思い切り楽しみたい」
「周囲を気にせず家族やペットとの暮らしを楽しみたい」
「ダンスやフィットネスを自宅で楽しみたい」
サウンドプルーフではそんな暮らしをお求めの方に向けて、コンサートホールと同様の多重防音構造と壁や天井、窓、ドアに至るまで徹底した防音設計により、高い防音性能にこだわった防音賃貸物件をご提供しております。
記事でもご紹介したように防音シートでも対策が難しい低音や振動音も、制振性能を高め、床衝撃音への高い防音水準を実現可能な防振構造、「メガフレーム防振防音構造」を採用した物件などでばっちり対策。
より高い防振防音性能を持つ三重防音構造の物件では、ドラムを含むバンド演奏まで思う存分お楽しみいただけます。
騒音の問題が気になるという方は、このような防音物件という選択肢も考えてみてはいかがでしょうか。
まとめ
今回は賃貸物件でも利用できる防音グッズ、防音シートについて、その役割や選び方、また防音シート以外の簡単な防音対策法まで詳しくご紹介しました。
防音シートは吸音・遮音が可能で、用途に合ったものを選択することで気軽に防音が可能です。
中には防音シートで防ぎにくい音などもありますので、その点にも注意しながら効果的に取り入れていきましょう。
より防音性を重視しており、騒音のストレスやトラブルなく生活したいという方は、ぜひ「サウンドプルーフ」の防音マンション賃貸をご検討ください。